堀川 :橋のある風景

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     名古屋の歴史を物語る「堀川」の現在を撮ってみた。  清流の戻る日が待ちどおしい。

堀川:桜のある風景

  • 74 庄内用水元杁樋門
     4月上旬の桜が満開となった休日  「堀川」端の桜のある風景を撮ってみました

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2020.06.28

小説のなかの人生観

6月28日 読書日誌

少し前に読み終えた藤沢周平の小説藤沢周平のです。Img_0008_20200628213101  
「三屋清左衛門残日録」「麦屋町昼下がり」「闇の梯子」「海鳴り(上下)」
武家もの、市井もの、お店もの、に分類されるのですが、「海鳴り」二冊が面白かったです。

どれも人の人生を垣間見るようなものです。
すっぱりと前を向いた人生などなかなかありません。
道理にあわぬ人生や腑に落ちない人生。
そういった人の生き様を見させてくれるのも小説のおもしろさでしょうか。
たとえば・・・

 骨身をけずり、果てにむかえた四十の坂。残された日々は、ただ老い朽ちてゆくばかりなのか。
 ・・・・家は闇のように冷えている。心通じぬ妻と、放蕩息子の跡取りと。
 紙商・小野屋新兵衛は、やがて、薄幸の人妻丸子屋のおかみおこうに、果たせぬ想いをよせてゆく。(裏表紙より)

という物語です。
で、こんな思いの文章も出てきます。

 男はつねに、どこかに生涯の真の同伴者がいるのではないかと夢見る。
 そしてそれが結局は夢でしかなかったことを悟るころには、男はもはやどうあがきようもないほど老いてしまって、やがて死にむかって歩むのだ。
 ・・・・だが、おこうは・・・・。
 ひょっとしたら夢にみる同伴者かも知れないと新兵衛は思いはじめていた。

現実の実生活にあって目の前のことや、好きなことから、すこし意識を離して。
そこから、たぶんあり得ない人生を想像できるのも小説のよいところです。
新兵衛は妻と息子らの家を捨てて、人妻おこうと新たな逃避行の旅にでます。

単なる不倫や通俗小説とは違う、仄かな生きる希望というものが見えてくる小説でした。
読後感よかった。







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コメント

いろんな小説を作家はどうやって発想して書いているのか?そんなことを考えました。

作家はいろいろ勉強したり調べたりしていますね。
その努力には尊敬してしまいます。
もっとも作品のモチーフは自身の人生観によるのでしょうが・・・

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