« 春近し | トップページ | 鎧(よろい) »

2015.01.26

男と味噌汁

1月26日(月) 何でもない暮らしの一コマ

味噌汁が上手くできた。
美味いかどうかではなくて、いつもの味噌汁の味に近いかどうかということ。

妻も娘も「味噌汁なんてダシと味噌の加減でしょ」というが、自分には苦手なものの一つ。
一人暮らしをしていた若い頃、ダシをとるという当たり前のことを知らなくて、鍋に水と味噌と乾燥わかめを入れて、わかめが溢れだす味噌汁を作った。
ただ味噌の味のする汁でしかなかったという、それがトラウマになって味噌汁は難しいという固定観念を持ち続けてきた。
あの頃の若さと蹉跌の想い出。

信州人だった母親の作る味噌汁は白味噌だった。熱々の椀のなかで味噌が溶け、いい香りがしていたのを想いだす。
味噌汁とは当然のように白味噌と思っていたのが、名古屋に住み慣れ赤味噌がこの何十年も普通の味噌汁となって、最近では八丁味噌である。

ふっくらと炊きたてのご飯に味噌汁をかけて、いわゆる「猫まんま」も、塩分とか栄養を通り越して、実にシンプルな食事となる。昭和の味である。
ときどき思い出したように食べるのがいい。
だから昔むかしの母親の味噌汁を想いだす、白と赤の違いはあるけれど。

「女と味噌汁」。女優池内淳子の和服姿のシーンを想いだす。テレビの連続ドラマが放映されていたのはいつの頃か、おぼろげなテレビの記憶。
女性と味噌汁、料理と女性のイメージが焼き付いて、日本古来の良妻賢母のイメージもおまけについてくる。
台所から男を追い出したのは、そういう習慣や風習だと。いや、今でも「男禁制の場所-台所」と思っている人もいる。

食べることに関心を持ち、作ることに慣れてみると、こうした日常、暮らしの一コマのなかの知らないことや面白さを再発見する。
忙しさにかまけて「作る」ことから遠ざかっていた歳月の長かったこと・・・もったいないことだったかも知れない。

味噌汁が上手くできたという、聞かれれば「たかがそんな事」だけど、そのたかが味噌汁に、ほんの些細な喜びを見出すのも、たしかな生活実感といえる。

|

« 春近し | トップページ | 鎧(よろい) »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

僕も時々は味噌汁を作ります。オフクロの味噌汁で1番好きだったダイコンとジャガイモの味噌汁。切り身を鍋に入れ、「ダシ入り味噌」を溶くだけです。

「味噌汁」は当たり前の日本料理ですが、日本人の知恵のすべてが入っていると思います。「味噌汁ぶっかけご飯」だけで、栄養はありますし、ファストフード食うより、安全で安いです。

投稿: マミケン | 2015.01.30 08:47

最近の絶品!八丁味噌で作る牛筋煮込みです。
牛ホルモンも入れます。ぐつぐつと煮込むと味がぐっと沁み込み、これだけでご飯の友になり丼物としてもいけます。
娘が帰省したおり冷凍にして持たせてやったり・・・
味噌というのは、実に面白い食材、調味料ですね。

投稿: ちょっと一休み | 2015.01.30 21:20

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 春近し | トップページ | 鎧(よろい) »