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2014.07.22

ふたたびマンガ本

7月22日(火) 手塚治虫漫画全集「アドルフに告ぐ」

相変わらず手塚治虫のマンガ本を図書館で借りて読んでいる。
もう30冊くらいになっただろうか。

絵と文字の両方からイメージを構成しやすいので、簡単に読めてしまう、あっという間に読めてしまうのがマンガ本のよいところかも知れない。

もっとも、あっという間であろうが遅々としてだろうが、何を思い何を考えるかは、マンガ本であろうが活字本であろうが、そこが問題なんだろうが・・・

というわけで「アドルフに告ぐ」全6冊を数日で読んで、図書館に行く頻度も増えてきた。

002アドルフといえばナチスドイツのアドルフ・ヒトラーを思いおこすが、この作品はアドルフという名前のユダヤ系ドイツ人のパン屋の少年とドイツ人外交官の父親と日本人の母の間に生まれたもう一人のアドルフ少年の物語。

ヒトラーはユダヤ人の血をひいていたという説にもとずいて、ヒットラーの出生の秘密文書をめぐるストーリーとして展開される。

手塚治虫のマンガはヒューマニズムと社会性に富んでいるという点で、僕ははおもしろいと思っている。

「ヒトラーのユダヤ人説」の真偽は諸説あるようだけれど、展開の先を読ませるおもしろさがある。
そういう歴史的な諸説は別にして、マンガであっても歴史のリアリティが感じられるのは、二人のアドルフ少年がナチスドイツのファシズムの中で敵対する関係になって行くところかも知れない。

侵略と戦争、権力を掌握した勢力は同じ民族の中に亀裂を持ちこむ、仲の良かった少年たちは、一人は戦争に加担しユダヤ人を差別し虐待し根絶やしにしようとし、他方はそうした権力に対抗する。

戦争を行うにはそれを遂行するための世論、思想を意図的に作り上げ、同じ市民の中に亀裂を生み出すことなくしては出来ないということだろう。

戦争反対!を叫ぶ人が、いつか知らぬまに「国賊」扱いされ、差別と抑圧の世論形成に晒される。隣の普通のあの人が、あの少年が敵対関係になってしまう悲劇。

そういう二人のアドルフ少年の物語は、1983年に書かれたマンガだけれど、けっして古い話とも言いきれないのだろう。

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コメント

はい、これは「週刊文春」の連載でしたね。マンガ誌ではなく、一般週刊誌にあまり多くないページでの連載なのに、大河マンガになっていて、毎回読ませる部分がある。やはり「漫画の神様」だなぁと思いました。

投稿: マミケン | 2014.07.23 09:42

「アドルフに告ぐ」は題名だけは知ってて今回初めて読みました。
図書館ではあまり知られてない作品から順次借りて読んでいますが、手塚治虫作品にはけっこう悲惨な場面も少なくないのに気が付きました。
現実を直視すると避けて通れないのでしょうね。戦争の時代、貧しい時代を生きた証しなのかなぁと思いました。
まだまだしばらく読み続けようと・・・

投稿: ちょっと一休み | 2014.07.24 00:36

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