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2013.02.16

今日の出来事、SL列車

2月16日(土) SLよりも市電がいいという思い込み話

 「鉄」好きにはたまらないSL列車(C56というらしい)が名古屋市の「あおなみ線」を走ったというニュースをみた。
 都市部でのSL列車は珍しいというので、多くの人が観覧に訪れていたし、レトロなSL列車にはなんとなく懐かしさもくわわっているのだろう。
 
 「名古屋が鉄道の聖地」になるかどうかは別として、煙を吐き走るSLは「夢の国」のような雰囲気がある。
 「あおなみ線」「SL列車」どちらも、ファンタジックなネーミングである。
 鉄道ファンが一目見ようとする気持ちはわからないでもない。

 しかし、僕の好きなSLはやはりローカル線の山並みを見ながら走るSL、いや、SLでなくてもそういう風景のなかを走る列車と線路であって、都会のビル群のなかのSLはちょっと違うのじゃないかと思う。
 観光資源としてのSL列車が言葉は悪いが「人寄せパンダ」のような扱われかたでは・・・と思う。
 やはり「街のつくり」の鉄道であって欲しいし、暮らしに結びついた観光であってほしい。
 街はそこに住む人が願うものでなければ、「お上」が作っても住みやすい街にはならない。

 さて、ここからは僕の勝手な思い込みで書くのだが、僕の都市の理想の鉄道は「市電」だと思っている。
 近代的なビルがたち、そのマウンテンのような街の道路を「市電」が走る。
 都市交通の邪魔者扱いをされ、廃線になってしまった名古屋に「市電」が走ったら素敵なことである。

 路面の鉄路から伝わるガタゴト音、緩やかな交差点で少し揺れながら、ゴトゴト走る市電はスピードは出ない。
 けれども、近代都市の足として、排気をまきちらし、やたら忙しい車に取って代わる十分な「レトロ」な乗り物になると思っている。

 お年寄りが停車駅で市電を待っている、親子連れが市電がゆっくり近づくのを眺めている・・・そういう風景が、なんとなく味気のなくなった都市に、ちょっとは潤いを与えるのでは。
 まあ、そういうふうにおもうのだけれど、都市交通は自動車中心になっているので、「何をいまさら!」というのかも知れない。

 もし、市電を走らせるならば、街の道路から車を減らさなければならないだろう。
 三車線あるならば二車線にする必要がある、間違いなく交通渋滞をまねくし、車で30分のところを1時間かかるだろう。
 そういう「利便性さ」や「スピード化」とは逆行したものであるが、間違いなく自動車依存ではなくなる。

 交通も経済も1割、2割とダウンを余儀なくされるし、一日の仕事も生活もその分スローダウンする。
 みんなが一日の暮らしの時間を1~2割スローになって、日本経済も1~2割スローな発展になる。
 宅配便が数日遅れてもいいじゃないか、アフターファイブがいそいそと家に帰る時間になってもいいじゃないかと思う。

 経済の発展が市民の暮らしの豊かさと比例しているとは思えない、むしろ不安定な生活が増えているじゃないか。
 市電を都市の交通に組み込むということは、そういう事だと思う。
 駅前と繁華街ばかりに高層ビルが建設されて、周辺地域や商店街がシャッター通りになってるのが、分散して少し離れた町にも商店の活性化が生まれ、わざわざ都心に行かなくても、地域で買い物もできる。
 地下鉄もなく間引きされたバスの路線に代わって、市電が走る・・・

 車の利用は郊外の交通手段に特化して、市の中心街は時速30キロ以下に制限し車の数も激減する。
 闇雲に突っ走る街の暮らしを、少しスローダウンして、市電に乗ってゴトゴト通勤、ガタガタ買い物・・・
 SLに観光客を期待する(長く続かないなだろうなぁ)よりも、今ある観光地や商店街が復興して、そうそう「円頓寺商店街駅」とか・・・、街の暮らしに結びついた「聖地」になれば、「ALWAYS 三丁目の夕日」である。
 
 名古屋市が全国に先駆けて「市電の走るゆとりのある街」になってくれないかな~と夢想する本日なのだぁ~。
 

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コメント

面白いですねぇ・・・SLは「蒸気機関車」・・・そう「空気」のパワーで走っているわけです。その釜では石炭を燃やした。当初「丘蒸気」はみんなの嫌われ物で「農作物に悪影響があるのではないか?」と新橋~横浜間の土地買収も進まず、走ったのはすべて海岸線でした。山手線・目黒駅も、当時の観光地「目黒不動」の近所にしたかったのだが、嫌われて丘の上を走る羽目になりました。

鎌倉の路面電車は「江の電」ですが、1時廃止を議論したら、地元住民の猛反対にあったそうです。東京の都電、唯一の路線荒川線:早稲田~三ノ輪橋も生活に密着しており、お年寄りが楽しそういに乗っています。バスでも東急では「ノンステップバス」なる、都電みたいに年より向けにフロアの低いバスも使ってますが、やはり都電みたいな「安定感」はないみたい。

都会の交通が全体として「やさしくなる」といいですねぇ・・・それには都会人の「イライラ」を解消しないとダメでしょうが・・・・

投稿: マミケン | 2013.02.18 10:23

ははは、SLはどことなく明治の文化の香りがしてきて、楽しい乗り物だと思います。
ただ、そういうものを観光資源にするには、名古屋の歴史のどこに意味があるのかと思います。
「観光」が金儲けだけに終始するほど惨めな文化ってないんじゃないかと思うのです。
予算を投入しようがしまいがいいのですが、もっと庶民の作り上げた文化を掘り起こして欲しいと。
そうそう、幕末の「坂本竜馬」って、日本の初期資本主義化の思想に近い立場なのでしょうね。
彼は革命家とうよりも経済人だったように思えてなりません。ちょっと人より先に富国強兵の日本を志向していた・・・英雄史観で歴史を描くと、面白いけれど、どこかに現実とは交わらない「虚構」ができて、歴史を考えるのも想像力という学びが必要だと、まあ、そう思っています。

投稿: ちょっと一休み | 2013.02.18 23:24

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