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2012.04.22

フランスの人情映画

4月22日(日) 映画「リラの門」1957年(仏) ルネ・クレール監督

 21wpeburdvl__sl500_aa300_最近、図書館はもっぱら「貸出DVD映画」になっている。
 これと言って探すというより、あれば借りるぐらいだが、無料だし読書の合間の古き良き時代の映画館のようなものだと思っている。

 先回3本借りて、今日は2本借りる。
 感動する映画に当たるかどうか?それも楽しみの一つになっている。
 というわけで、3本借りたうちの最後に観たのが「リラの門」、世の中にはいい映画があるものだとつくづく感心する。
 そんな映画を観ることもなく過ごしてきた人生だから、もったいなかったなぁ~とも思う。

 「リラの門」フランスの下町に母と妹と暮らすジュジュは飲んだくれで職もなく「ろくでなし」と言われてるが、憎めない人柄で、街の人からはそれなりに愛されていた。
 ある日、友人のギター弾きの楽士の家に警官殺しの殺人犯は舞い込んでくる。熱にうなされる犯人を地下室にかくまう羽目になったジュジュと楽士だ。

 街の酒場主の一人娘マリアはジュジュが愛する娘。彼はマリアに殺人犯をかくまっていることを話す。
 マリアは少しずつ殺人犯の男にに惚れて行く、複雑な思いのなかでジュジュはマリアと殺人犯の国外逃避行に手をかすこととなるが・・・

 お人よしで人情味のあるジュジュ、大酒のみでろくでなしのジュジュ。「他人のことは考えないのか?」を人情の基準に思うジュジュ・・・そこには、マリアの幸せのために国外逃亡にも手を貸す姿がある。
 映画の結末はご覧になっていただきたいのだが、いったい人情というのは何だろうと思う。
 社会の規範や富や名誉やそういうものとは違った、人間関係を大切にする心情なのだろうか。

 僕は時代や設定やストーリーは違えど、あの「フーテンの寅さん」に通じるものを感じる。
 いわばある意味、仏版の「寅さん」のような気がしてならない。

 なぜ、こういう映画が現代には少ないのだろうか、21世紀の今日だって社会から「はみだした」暮らしをする人も少なくないけれど、そういう人が受け入れられない社会だからなのかなぁ。

 
 
 
 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

そうそうご近所図書館にもクラシカルな映画のDVDはあったりしますね。

昭和30年代は映画産業が華やかな時期で「芸術祭参加作品」なる高尚な映画も作られていましたが、映画産業が斜陽になってくるとそのゆとりもなくなって、「どう当てるか?」が主体となり営業畑の発言権が増してきたと聞いたことがあります。

喜劇でありながら、人々の生活を丹念に描いた寅さん映画は、ある意味日本映画の結晶のような物に思えます。

投稿: マミケン | 2012.04.23 12:44

「リラの門」僕の紹介記事よりも、ずっといい映画だったです。
子どもが殺人犯ごっこをして遊ぶんです、それを窓枠から撮る風景やジュジュが缶詰を盗むシーンなど、喜劇の要素もあって見事でしたね。
貸出DVDで僕の図書館ライフもちょっと広がった気がしてます。

投稿: ちょっと一休み | 2012.04.23 22:26

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