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2012.04.15

花の色はうつりにけりな・・・

4月15日(日) 桜の花も散りはじめて

 桜も散りはじめ。
 いそいそとサンドイッチを作って鶴舞公園に花見に行くという娘。もう今日が花見の最終日くらいか。

 百人一首の有名な歌「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」小野小町。
 美しかった小野小町も、長雨ですっかり色褪せた花のように、老いてしまう、ただ移ろいの日々の間に。
 とでも歌ったのだろう。

 平安時代の恋は男女が直接顔を会せる機会もなく、声や文やこうした和歌を交わすなかで、相手への想いも募って行くものだった。
 そうした思いがだんだんと高まり、初めて二人が逢うことになるのは、男が女の家をおとづれて、薄暗い中で初めてお互いの顔を知る。
 一夜を過ごした朝を「後朝(きぬざめ)」と言うそうだ。男は作法どおり去って行く、辛い時間。

 絶世の美女と言われた小野小町も、時の移ろいとともに老いてゆくものだ。
 過っては百夜を通いつめたら一緒になってあげると、その美貌からの強気も、歳月の流れはいつしか老いた自身の姿になって、天皇の后どころか凋落はなはだしく、晩年は道端の骸となって、その髑髏の眼の穴からススキが生えているような惨状だった・・・

 というのは、真実か定かではないものの「花の色はうつりにけりな・・・」と歌った、花の命と自分の命を重ねた歌の儚さばかりが、妙に心に残るものである。

 とはいえ、現世は春だ。
 桜の花も吹雪となって、短い爛漫を終え、季節は新緑へと向かい始める。
 こんな季節には友人からサイクリングや旅行の話が舞い込んでくる。
 そんな季節になったのだと思うと、歳月の流れの早さに、「ふぅ~」っと漏れる吐息。

 このところ、非常勤の勤めとはいえ、忙しい日々が続いている。
 どうも不器用な性質だから、どんどんと入り込んでしまうところもあって、思うようにならないことばかりだ。
 とりたてて悩むこともないが、さりとて追われるように日々が過ぎてしまっても・・・

 ふと気が付けば、早いもので、もう退職して一年が過ぎた。
 このままでは、いつしか一年過ぎ、三年過ぎ、五年、十年と・・・、「ながめ(眺め)せしまに」となってしまうのだろうか。(笑)

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

何か公私とも忙しく、落ち着かない日々が続いている。考えたら今年は花見などしていないなぁ・・・

どうも忙しくなると、すぐ精神的にアップアップになってしまうなぁ・・・反省反省。

投稿: マミケン | 2012.04.16 10:03

そうですね、忙しいとどうしてもゆっくり考えることが少なくなりますね。
僕も忙しい、と言っても以前の職場ほどではない、けれど忙しいと思う(笑)
こういうブログ日記が落ち着いて書けるときと書けないときがあって、ある意味僕にとっては精神状態のバロメーターみたいなものだと思っています。

投稿: ちょっと一休み | 2012.04.16 23:41

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