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2012.03.25

1972-1976

月25日(日) 荒井由実のCD

 先日ネットで注文しておいたCD「YumiArai1972-1976」が届いた。Img030_2

 さっそくIpodに取り込んだが、すでに収録している曲と重複しているものも多い。
 はてさて、いつ頃、どこで収録したのやら、まあ保存版CDということだなぁ。

 ネットの友人からユーミンの曲は喫茶店や電車の中の若者たちの会話を聞いて作詞したものだと教えてもらった。
 なるほど!と頷くものだ。

 1972年沖縄返還、1973年ベトナム和平協定の調印、1975年沖縄海洋博覧会開催、1976年ロッキード疑獄事件・・・と、主だった年表をひろってみると、世相は閉塞感はなく、今よりもはるかに動いている。
 少なくとも、不安定で行き先不透明な時代とは違うものがある。
 個人も社会も「平和」への道筋がなんとなく安心感をもたらしていたような気がする。
 そんな時代を喫茶店や電車のなかで語り合う若者の言葉には、ほのぼのとした安堵の色、愉しむ余裕があったのだろう。

 たとえば荒井由実の「ルージュの伝言」という曲がある。
 とくべつ好きな歌というわけではないが、こんな歌詞。


 「ルージュの伝言」

 あのひとのママに会うために
 今、ひとり列車に乗ったの
 たそがれせまる街並や車の流れ
 横目で追い越して

 あのひとはもう気づくころよ
 バスルームにルージュの伝言
      : 
      :

 
 他愛もない歌詞だと思う。彼氏の浮気心な恋に、少しふくれて列車に乗る。
 行き先は、叱ってもらうために彼のママの家。
 ルージュでバスミラーに「帰らない」と書き残し、慌てる彼へのあてつけ・・・

 平和な恋のやりとりなのである。
 どこにも、この暮らしがほんとうに壊れてしまう不安などみられない詩だと思う。
 もちろん、生活のあれこれを歌った曲ではなく、純粋な恋のすれ違いを愉しむ歌なのだが、そういう恋心のロマンチシズムが溢れている。

 僕は時代をよく反映していると思う。
 若者たちの恋の行方が、社会の不安要素からキリ離されて楽しむことが出来た時代なのだろう。
 今だったらどうだろう、そんなふうに恋の行方を楽しむよりも、なんとなく付きまとう不安感が、すぐさま「はい、振った、振られた、元彼、今彼・・・」
 そんなに急いで恋の結論を出す必要もないのに、もっと揺れる気持ちを大切にすればいいのに・・・と思う。
 婚活などという、おかしな言葉が流行る時代には生まれてこない歌詞だろうと思う。

 ははは、僕の時代とも重なる部分があるなぁ・・・

 
     
 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

この時代の荒井由美の歌は好きです。アルバム「ミスリム」は良かったなぁ・・・松任谷由美より懐かしさゆえか荒井由美の歌の方が好きなのです。

ちょっと高度成長期、若者たちが背伸びしている時代ですねぇ・・・今だと何かアピールしないんだろうなぁ・・・歌は時代の「顔」ですねぇ・・その時代の人々の「思い」が入る歌が「売れる」。

投稿: マミケン | 2012.03.26 09:10

この荒井由実の歌が流行ってた時代、なぜか僕は歌よりも別のものに興味を持っていて、何が流行ろうが何が熟れようが関心が薄かったんですね。
だから松任谷由実が荒井由実だったのも知らなかった。
全部妻から教えてもらい、初めて聞いて、ほ~これは面白い・・・。
ちょっと時代とかけ離れていたような気がするわけです。
流行が過ぎて、世間が新しい歌に夢中になってた頃、やっといいなぁ~と。
ある意味頑固、ある意味流行に無頓着、そういう人間も世の中にいてもいいと、変な自己肯定してるのですね(笑)

投稿: ちょっと一休み | 2012.03.27 00:14

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