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2007.08.06

心の襞(ヒダ)

8月6日 昭和20年8月6日広島に原爆が投下され多くの命が奪われた

 日中は暑いが、今日の夜は涼風が心地よく流れ、穏やかな夜のポン太の散歩です。

 「心の襞(ヒダ)が解らない奴は、もっともケースワーカーに適さないな」

 私が初めてケースワークを業務とした頃に、先輩から教えられた事です。
 人の心はのっぺりした理路整然としたものではなくて、複雑な感情や思いを持ち合わせているから、そういう、人の心の襞(ヒダ)を理解してこそ、対話や共感などのコミュニケーションが成立するというものです。

 そんな心の襞(ヒダ)の折れ具合や曲がり具合などについて、関心が働かないならば、人を理解すると言うことは不可能だと思うのです。

 「うつ病は心の弱い奴がなる病気だ」「心の持ちようで克服できるはずだ」
 ・・・と、こんなふうに思っている人も多いようです。

 これが、職場のメンタルケアを考えて人事管理をしなければならない管理職の考えであるならば、管理職失格であるし、こういう職場ではまともな人事管理などとうてい期待できないでしょう。

 ハードな労働環境を起因としたストレスが「うつ病」に大きく関わっているのは事実ですが、脳内の神経伝達物質のバランスがくずれ感情コントロールができなくなる状態・・・病気なんですね。

 ですから、これが体調として、不眠や疲労感、動悸、下痢便秘などの、体の病状として現れてくる。
 「うつ病」の症状がでたら、とにかく休養するのが、第一であると言われています。
 
 「うつ病だ!といって怠けているんだ!」「サボっているんだ」とも誤解されやすいのも病気の特徴かも知れません。
 そこには「心の弱い奴が、仕事がうまく出来ないので、病気を口実にしているんだ」という、メンタルケア知らずの「心の持ちよう」で治るのだ・・・という、馬鹿げた考えが持ち出されるというわけです。
 心の襞(ヒダ)が解らない、薄く浅くのっぺらぼうのような考え方の持ち主ですね。

 横綱「朝青龍」が今回のサッカー事件を契機に二場所出場停止と謹慎という処分がくだされました。
 新聞紙上では心療内科の医師の診断として「神経衰弱」という病名が付けられていました。
 そして、医師の診断では「モンゴルに帰って治療に専念する必要がある」とのことです。

 事の是非と処分については少し置いといて、たしかに重い処分に対して強烈なストレスがかかったのでしょう。
 こういう場合に、本人のメンタルケアとして、部屋と自宅と病院以外の外出は不可というのは、治療という観点からは、はなはだ疑問というところです。

 横綱だから日本の伝統的な国技、大相撲の横綱としての品格を大事にする必要がある!という相撲協会の意図もわからないではないが、「仮病-サッカーに興じる」という前例があるから、「神経衰弱」というのも疑わしという疑念も生じていることだろうが・・・・・それでも、横綱「朝青龍」も人間ですから、異国のスポーツ界での人知れない苦労もあっただろうし、天狗になったこともあったり、いろいろでしょう。

 メンタルケアという病気の治療については、治療として対応すべきだと思っていますね。
 いろいろと問題児扱いされ続けてきた「朝青龍」ですから、いろいろとあるのでしょうが、こと病気について言うならば、あまりにも「治療」ということが軽く考えられているようにも思いますね。

 いわく、横綱としての努力が足りんから、今更のように心の病なんて、気持ちの持ちようだ、辛抱も必要だ・・・って。

 「朝青龍」という事例だからなのか、心療内科医師の診断に対して、「病気」という見方よりも、「心の弱さ」だといった見方が支配的のような気がしますが、まだまだ、日本ではメンタルケアに対する理解がずいぶんと遅れているという思いですね。

 というわけで、今日はちょっと「心の襞(ヒダ)」を考えさせられる一日でした。

 利己的な管理職が本人は気がついていない「パワーハラスメント」によって、労働者を死に追いやるということも十分ありえる。これはきわめて現実的な問題です。

 こうした後進性がまだまだ職場を支配しているのが、日本の悲しい現実ですね。 
  

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