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2007.05.17

傘がない

5月17日 豊かさと貧しさと・・・

 湯けむりの立ち込める名の知れた有数の温泉地から戻ってきた。
 べつに、行きたくて行ったわけではない。

 日々の生活に困ることのない人たちは、金銭感覚も天井知らずである。
 「贅沢」は、貧乏人の給与生活者の思う「贅沢」と、余裕のある人の思う「贅沢」とでは中身が違う。

 世の中は理不尽なものだとつくづく思う、その「贅沢」のほんのちょっとがあれば救われる人たちは数多くいる。
 贅沢がしたいとちっとも思わないが、「贅沢」に慣れきってしまった人たちは、社会的な不幸の数々を本当に理解できるのだろうか・・・

 ホームレス生活者を見れば「汚くて、どうしようもない人だ」と思うだろうし、障害をもった人を見れば「可哀想だなあ」と思い、生活困窮者を見れば「働きもしないで」と思うだろう。
 そして、続けて「でも、あの人達と自分は違うんだ」って思う、格差社会が生み出す心の風景だ。

 1972年に井上陽水が作詞した「傘がない」という唄、もう知ってる人も少ないかな。
 
  ♪都会では自殺する若者が増えている
   今朝来た新聞の片隅に書いていた
   だけども問題は今日の雨 傘がない
   行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
   君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ
   

   冷たい雨が今日は心に浸みる
   君のこと以外は考えられなくなる
   それは いい事だろ?

 30年以上も前の新聞の片隅の記事が、今では一面の記事になって今日の中日新聞の朝刊に書かれている。
 「過労自殺最悪」「精神障害 30代が4割」
 「ノルマ達成のために長時間労働を強いられる実態が背景にあり、業務の負荷が高い若年層が、職場でサポートを得られないまま孤立する事例も目立つ・・・」(「2006年度労災認定」中日新聞)
 
 年間に、交通事故で不幸にも亡くなられる方よりも、自殺で尊い命を絶つ方の方が多いと言われている現代。
 何かの歯車が狂ってきている。
 その新聞の一面の横にはこんな見出しの記事も。

 「子どもだけで朝食」4割
 
 冷たい雨が今日は心に浸みる思いだが、そんな社会の現実から、人間らしい暮らしを守る「」は・・・Img_0166
 
 今朝方、平和の象徴としての鳩がホテルの窓の手すりから部屋を覗き込んでいた。
 誰かが餌付けしたんだろうか、餌を乞うて数羽もやってきた。

 ごく普通の食事と、ごく普通の団欒と、ごく普通の仕事につければ、それ以上の「贅沢」もいらないし、競争社会に勝ち残りたいとも思わない。

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ・・・・ 

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コメント

物質的に貧しい事と、心が貧しい事・・同じ貧しくても、心が貧しい事には、「通う心」がないです。世の中豊かになり、どれだけでも欲求をかなえてくれる時代になりました。豊かになりすぎて、大事なものを見失いかけている人が増えているのでしょうか。
ほんの小さな出来事に喜べたり、ほんの小さな人の心に寄り添ったり、そんな単純なあたり前の事を忘れないようにしたい・・。

「ごく普通の食事と、ごく普通の団欒と、ごく普通の仕事につければ、それ以上の「贅沢」もいらないし、競争社会に勝ち残りたいとも思わない」・・・・本当に一休みさんのような方が一人でも増えれば世の中変わっていくんでしょうね。母親の首を切断したり、考えられないような事件が起こっている昨今。競争社会による軋轢、人を追い込む社会、どこか狂っていると思います。

そういえば同僚が、「窓口に相談に来る人をね、ここじゃないから、って返す事は違うと思うんだよね、もしわからくても、ちゃんとどこかにつなげる事なんだと思うんだよ。それがここの仕事だよね、思いやりだよね」って言っていたんです。人を人として思いやる、真摯に向きあう、こんな素晴らしい同僚がいることにほっとします。仕事も家庭も同じなんでしょうか、「思いやり」それさえあれば、もっと社会も変わっていける・・・

投稿: ちゃぶん | 2007.05.18 00:30

 こんばんは
 「ここはアメリカかよ!」って思ってしまうほどの銃社会事件が頻発し、赤ちゃんをオートバイのトランクに平然と入れてしまう事件。
 新聞の三面記事は「人間の皮をかぶった鬼畜」のようなものが連日載っていますね。
 どのあたりから日本はおかしくなってきたんだろうかって・・・
 でも、実はこんな三面記事の中の「信じられない犯罪者」もどこかまでは、ちゃんと頑張って生きようとしていたんでしょうね。
 それが、思いやりを失くし、自己中心的になり、暴力で人を支配することを覚え・・・やっぱり、どこかで歪んでいったんでしょうね。
 でも、本当は一面ニ面の記事の中に「非情」な社会作りの問題点が、難解で読む気が起こらない記事として日々報道されている・・・そんな気がするこの頃です。
 チベットの「鳥インフルエンザ」もどき病は完治されましたか(笑)

投稿: ちゃぶんさんへ(一休み) | 2007.05.19 03:03

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